赤い宝石箱
この前見た夢です。
ユメジキロクとはなんぞやという方はこちらへ。
こんな夢をみた。
中学校のプールに変死体が浮かんでいると騒いでいた。
変死体は胸のあたりをぽっかりえぐられていてプールに浮かんでいたらしい。
なんて恐ろしい事件だと新聞の一面にその死体の写真が載っていた。
私はその死体をみて驚いた。
死体は私の友達である。
死体となった彼女はその日、その時、その場所で死ぬことを私に予言していたのだ。
彼女は私とともに予言書をタイムカプセルに埋めていた。
私はあわててタイムカプセルを掘り起こした。
するとその中には彼女の予言書の他に私宛の手紙が入っていた。
『私は過去に行った際にお金持ちの学生たちに大切な宝石を盗まれました。
その宝石は赤い宝石箱に入っています。
どうか過去に戻り、宝石を取り戻してください。お願い』
私は手紙を読み終えた後、もうすでに過去へ移動していた。
場所はセピア色の古臭さを感じるバーだった。
過去のくせに私は何歳も年を取ったようで、現実でも着たことのない真っ赤なドレスに身を包み、派手な帽子を被り、濃いメイクにパープルのリップを目立たせていた。
バーテンダーの男に声をかけると、裏口のドアに案内された。
銀色のダイヤや大理石が目に付くきらびやかで上品な廊下が広がる。
私はゆったりといかにも自信ありげに歩きながら進むと宝石店のような部屋についた。
飾られている宝石たちを眺める。
宝石には一つ一つタイトルがつけられており、
【水死体少女の宝石箱】という赤い宝石箱を見つけた。
すぐにわかった。友達が私にお願いしたのはこれか。
「やあ、君もゲームをしにきたのかい」
いつの間にか、部屋にはお金持ちの学生が何人かいて私に話しかけてきた。
みんな高価なスーツを着て髪をオールバックにしている。
私はやたら気取った口調で
「そう。早くゲームをはじめて」
と学生を睨みつけた。
「何がほしい?」
ウイスキーを飲みながら先ほどとは別の学生が私に聞いた。
「【水死体少女の宝石箱】」
ゲームは白熱し、少しの休憩をとることにした。
学生たちは煙草を吸い、トイレに行くなどしたため部屋には私一人になった。
私は飾られている【水死体少女の宝石箱】を手に取るとその箱を開けた。
中に入っていたのは切り取られた心臓だった。
私が見ている間はまだ動いていたが学生が一人、戻ってきたときにはもう動かなくなっていた。
もう手遅れね。
私はそこで目が覚めた。
目が覚めてから
目が覚めたときなんか変な気持ちになりました。
おわり。